シャンプー

◇乳化剤と界面活性剤の違い◇

投稿日:2015年5月4日 更新日:

乳化剤はマヨネーズ! 界面活性剤は洗剤!
えーっと、違いっていうと、食べられるかどうか??
界面活性剤とは
 
こんにちは。やっと新卒の1年生と打ち解けてきた美容師よごです。
タイトルの◇は、ケミカルを示します。
今日は

乳化剤と界面活性剤の違い

 

 
シャンプーの主成分は、界面活性剤です。 乳化剤ではありません。

 

 
乳化剤と界面活性剤の違い
まずは共通点。

乳化剤も界面活性剤も、水に馴染みやすい親水基と水を弾きやすい疎水基を持っている。

だから、水と油の間(=界面)を馴染ませ、混ぜ合わせることが出来る。

 

 

この性質を乳化と言います。
乳化剤はその名前の通り、2層になっている物質を乳化して細かく均一に混じりあわせる働きがあります。

 

 
次に相違点。

界面活性剤は、乳化以外にも多くの働きがある

乳化剤と界面活性剤の違い
それらの働きを簡単に説明します。

乳化作用

混ざり合わない物質(液体同士)を、分離させずに均一にする。
乳化とは

分散作用

混ざり合わない物質(液体と固体)を、液体の中に均一に散らばらせて、安定にする。

洗浄作用

油性の汚れに吸着して、水とともに流し去る。

湿潤・浸透作用

液体の界面張力を下げることで濡れ、なじみをよくする。

柔軟作用

物質と物質の間に入り込み、滑りを良くし柔らかくする。

起泡作用

混ざり合わない物質(液体と気体)を、気体側に疎水基、液体側に親水基を向けて、泡を発生させる。
起泡

消泡作用

逆に泡の液膜を壊す働きにより生じる。

殺菌作用

細菌は、表面が負の電荷を帯びたものが多く、電気的に吸着し洗い流される。

帯電防止性

水を吸収しやすく、膜を作り、滑りやすくすることで、静電気の発生を抑える。

などなど。
乳化は界面活性剤の働きの1つにしかすぎないのです。

 

 
シャンプーに求められるのは、洗浄力や豊かな泡立ちですから、シャンプーの主成分は乳化剤ではなく、界面活性剤ということになります。

乳化剤と界面活性剤は食べられるかどうかではなく、その性質の違いで分けられているのです。

 

 
結論 :

界面活性剤には水と油を均一に混じり合わせる乳化作用+油性の汚れに吸着して水とともに流し去る洗浄作用、起泡、分散作用などがある。

 

 

 
〈〈界面活性剤とは

〉〉界面活性剤は4種類

 

 
シャンプー編のサイトマップはこちら

 
〉〉このケミカルサイトのトップページはこちら

-シャンプー
-,

執筆者:


コメントを残す

関連記事

ケミカル美容師的美容院のシャンプーとサロンのシャンプーの違い

◇【美容師が語る♪】美容院のシャンプーと市販のシャンプーの違い◇

目次1 美容院に行くとシャンプーやトリートメント、スタイリング剤など、髪に使う商品はなんでも揃ってる。 でもドラッグストアに行けば、同じようなものが置いてある。 値段が余りにも違うけど、一体何の違いな …

リンスインシャンプー

【美容師が解説】乳化、分散、可溶化の違い

乳化・分散・可溶化。 日常生活でほとんど使わないの、これらの用語を解説します。   こんにちは。 毎週のカット講習でさすがに体力の限界を感じてきたような気がしないでもない美容師よごです。 タ …

美容院の炭酸水

◇炭酸水との出会い◇

目次1 The first encounter of the soda and me.2 僕と炭酸水の出会い2.1 ①オーストラリアにて2.2 ②炭酸水との出会い2.3 ③炭酸水を飲む2.4 ④炭酸水 …

ケミカル美容師はシャンプーは毎日する

◇シャンプーは、毎日するべきか?◇

こんにちは。 リズミカルな美容師よごです。 タイトルの◇は、ケミカルを示します。 シャンプーは毎日するべきか     シャンプーの目的は、毛髪と頭皮の汚れを落とすことです。 シャン …

ケミカル美容師的にフケは2種類

◇フケ◇

目次1 Dandruff2 フケ2.1  ①フケとは2.2 ②フケの発生2.3 ③乾性のフケ2.4 ④湿性のフケ2.5 ⑤まとめ3 結論:フケには2種類ある!4 The dandruff i …

ケミカルサイト内検索