次のうち、界面活性剤が入っていないのは、どれでしょう?
A.シャンプー剤 B.リンス C.アウトバストリートメント
こんにちは。
今年こそゆっくり花見をしたい美容師よごです。
タイトルの◇は、ケミカルを示します。
今日は
シャンプーの主成分である界面活性剤
について。
①界面活性剤
界面活性剤とは、「2つの物質の境界面に集まりやすい性質を持ち、その2つの物質の境界面の性質をいちじるしく変えるもの」です。
ざっくり言うと、「本来混じりあわない2つの物質を、混ぜ合わすことのできるもの」のこと
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ちょっと、これだけでは分かりづらいので、
②界面
界面とは、「性質の違う2つの物質が接する面」のこと。要するに境目です。
水とオリーブオイルのように、液体と液体の境目も界面だし、
水と砂のように、液体と固体の境目も界面と言います。
③活性
活性とは、活発な状態ってことです。
活性化とは、外部からのエネルギーで反応が高まること。つまり、動かなかったものを動かすことです。
④界面活性剤とは
すなわち「界面活性剤」とは、境目を動かすように活発な状態にして、境目を無くす働きを持った剤のこと。
つまり、液体と液体の界面に界面活性剤を置くと混ざるってことだし、液体と固体の界面なら、液体と水を混ぜることにようにできる剤のことです。
冒頭の質問に答えると、シャンプー、リンス、トリートメントのどの製品にも界面活性剤は入っています。
ただリンスに限っては、本来の目的として「石鹸でアルカリに傾いた髪を中和する」ということなので、界面活性剤がなくても作ることはできます。
⑤界面活性剤で汚れが落ちる
もう少し専門的に言うと…
水に油が1滴浮いていたら、表面張力が働いて(表面積を少なくしようとして)1滴の油は丸くなろうとします。
界面活性剤は、表面張力をなくして、丸くなろうとしなくなります。つまり、混じりあって溶けていきます。このとき、水は油と混じりあっています。
その水を流せば、汚れは落ちてしまう、という構造です。
この水と油(=汚れ)を混ぜあわせる性質は乳化と言い、界面活性剤の働きの1つです。
〉〉乳化剤と界面活性剤の違いはこちら。
⑥界面活性剤の構造
構造的には、
界面活性剤は、水を弾きやすい疎水基と水に馴染みやすい親水基を持っています。
※通常は、どちらか一つのみ。
この構造によって、界面活性剤は水と油の架け橋の役割をになり、油汚れを水に溶け込ますことが出来ます。
⑦界面活性剤の働き
界面活性剤は疎水基の違いにより、様々な働きがあります。
乳化、可溶化、分散、起泡、殺菌性、帯電防止など。
〉〉乳化、分散、可溶化の違いもチェック
このうちシャンプーで求められるのは、主に乳化と分散と起泡です。
結論:
界面活性剤は、親水基と疎水基を持っていて、2つの物質を混ぜることが出来る。
あなたがシャンプーをするときに一番期待している効果は、何ですか?
A.クレンジング効果 (汚れを落としてくれる界面活性剤による)
B.血行促進効果 (頭皮のマッサージや収れん作用による)
C.リラクゼーション効果(香りやモッコモコの泡による)
続きは〈〈シャンプーの目的で。
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