Rinse
こんにちは。
所沢の美容院PROGRESS小手指のよごです。
タイトルの◇は、ケミカルを示します。
今日は
目次
リンス
について。
かつて「シャンプーの後につけるもの」といえば、リンスでした。
時は流れて、最近はトリートメントにその座を奪われたリンス。
今日はそのリンスのお話です。
①毛髪の表面を保護する効果
「リンスとは、シャンプー後の毛髪の表面に保護膜を作り、滑りを良くして毛髪をまとめやすくするもの。
髪のパサつきや静電気を防ぐ効果もある。」
パーマやカラーをすると、薬剤などによっては髪表面が傷つく。すると、髪内部のタンパク質の一部が流出し、乾燥しやすい。
こうして傷んだ髪には、油性物質やタンパク加水分解物などを添加したリンス剤がオススメ!
(要するにコンディショナー)
またフケ症には、殺菌剤のジンクピリチオンが配合されたリンス剤などがある。
②毛髪のpHを調節する効果
酸性リンスとも言われる。
シャンプー後に使用される一般のリンスの成分にクエン酸などを配合し、pHを酸性にしたもの。
石鹸系のシャンプーや、美容院でのパーマ液やカラー剤は、ほとんどがアルカリ性。
そのままにするとキューティクルが開き、ゴワゴワな髪になってしまう。
そこで、酸性効果のあるリンス剤で中和し、本来の弱酸性に戻す必要がある。
健康な髪に含まれる水分のpHは5.5程度の弱酸性。リンス剤も弱酸性のものが望ましい。
③リンスの語源
「リンス」とは英語で「すすぐ、洗い流す」(rinse) の意味であり、ヘアリンシングは髪をすすぐこと。
シャンプーをすすいだ後にリンス剤を使って、柔軟性と光沢のある毛髪を目指す。
リンス剤を使わずに、たんにお湯だけですすぐことを、プレーンリンシングとよぶ。
元々リンスは、シャンプーが石鹸系だった頃の話である。
英語で「リンス」という一般名詞は無く「ヘアコンディショナー(hair conditioner)」が一般的。
④リンスの歴史
昔(戦前)のシャンプーは石鹸系で、アルカリ性。
シャンプーをすすいでも、石鹸かす(アルカリ成分)は完全にすすぎきれなかった。
そこで、石鹸かすを取り除き、アルカリ性に傾いた毛髪のpHを本来の酸性に戻すために酸性のリンスを使った。
②の酸リンス。
しかし戦後、シャンプーの主成分である界面活性剤が、アルカリ性の石鹸系から、中性の高級アルコール系へと変わっていく。
この頃はまだ毎日シャンプーする人は少なく、リンスはお湯に薄めてから髪につける粉状のものが一般的だった。
1980年頃を境に毎日シャンプーする人が増え、またおしゃれ染めやホームカラーをする人も増えてきた。
高級アルコール系の界面活性剤を使ったシャンプーでは、洗浄力が強く、オイルを添加した油性リンシングが行われた。
シャンプー剤は、コンディショニングシャンプーが出回るようになった。
リンスは直接髪につけるトリートメントタイプが増え、現在では、たんに髪の状態を元に戻すだけでなく、積極的に髪を美しくするためにリンシングが主となっている。
リンス剤の効果をさらに向上させたコンディショナーも使われるようになる。
リンスを酸性にする必要がなくなった代わりにシャンプー後に油分を補う必要が出てきたのだ。
これが、①のリンス。
リンスの歴史は、シャンプーの歴史でもある。
⑤リンスのメカニズム
シャンプー後の濡れた髪は、マイナスの電気を帯びている。
リンスの主成分であるカチオン界面活性剤は、電気的にプラスなので、濡れた髪に油と一緒に吸着する。
その結果、毛髪の表面が保護される。
ただし、コールドパーマの中間リンスには、このカチオン界面活性剤が薬剤の効果をはばむため、この種のリンス剤は用いるべきではない。
⑥リンスのメリット
リンス最大のメリットは、軽いこと。
動きが欲しいスタイルに是非使ってもらいたい。
ショートヘアで、ワックスをつけるようなスタイルや、パーマをかけてウェーブをそのまま出したい時は、一度試してみてください!
⑥コンディショナーとの違い
リンスの保護効果をより高めたものが、コンディショナー。
シャンプー後の毛髪の表面を保護するという基本機能はリンスと同じだが、油剤やコンディショニング成分をリンスに配合しているイメージ。
傷んだ髪に対して、シャンプー後、リンスと同様に用いられることが多くなった。
結論:
リンスは髪表面を保護する
The conditioner protects the hair surface.